【VGC2020】真・バンドリキッス【2020 INC Feb. 最高1812/最終1796】
今回は2/28~3/2に開催された、PJCS2020のオンライン予選大会「2020 International Challenge February」において最高レート1812、最終レート1796を記録したパーティを紹介したいと思います。
構築経緯
INC前に流行していたドリュウズ+トゲキッスやウォッシュロトム+トゲキッスという並びは、トゲキッスのこの指とまれ、サイドチェンジなどのサポートからドリュウズの剣の舞、ロトムの悪巧みといった積み技を打ってからダイマックスして押し切るという動きが強力であり、また同時に採用されやすいポケモンなので、これらに出し負けしない先発2体を考えることから始めました。
結果、地震を持った特性型破りの風船ドリュウズと弱点保険トゲキッスの先発が汎用性を高く保った状態で対策ができると判断し、この2体から構築を組みました。
まず、取り巻きには特性威嚇でバンドリに対して強く出せ、バレットパンチで能動的にトゲキッスの弱点保険を発動させられるカポエラーを採用。
次に、これも相手にして強力なリザードン対策決定版ともいえるバンギラスを採用。これでゴーストタイプにも強力な打点を持つことができました。
ここまでで、環境に多く存在し詰めとして優秀なポケモンであるアーマーガアやトリトドンへの打点が乏しいので、これに弱点を突けるカットロトムを採用。
最後に、特性かちきで初手の威嚇ポケモンを牽制し、ダイマックスを消費せず自身が強力な詰め筋となりえる催眠術空振り保険ミロカロスを採用し、これでパーティが決まりました。
ポケモン詳細
※()内は努力値振り。赤字は性格補正。
ドリュウズ@ふうせん
特性:かたやぶり
実数値:186(4)-187(252)-80-x-85-154(252) (ようき)
技:まもる、じしん、アイアンヘッド、いわなだれ
S:同族意識で最速
ミラーを意識した個体。本構築のオシャレポイント。持ち物をきあいのタスキにすると、相手のドリュウズのじしん+トゲキッスのマジカルシャインで倒れてしまうので良くないです。
パーティにバンギラスを採用したことで型破りを考慮しにくくなる点と、自分のミロカロスの圧力で比較的初手にウォッシュロトム+トゲキッスが出てくることが多かったので、とても活躍しました。
技は守る、地震、アイアンヘッドまでは確定と言っていいが、いわなだれはあまり有効に使えなかったので、ここを10万馬力やつのドリルにしてもよかったかもしれない。
トゲキッス@じゃくてんほけん
特性:きょううん
実数値:185(196)-x-115-176(156)-135-120(156) (ひかえめ)
技:マジカルシャイン、エアスラッシュ、ねっぷう、このゆびとまれ
H-B:A187(252)ドリュウズの命の珠ダイスチル(アイアンヘッド)確定耐え
C:H192(252)-D136(4)トゲキッスをダイジェットで確定2発
S:ダイジェット1回で最速アイアント(109族)抜き
本構築のダイマックスエース。ドリュキッスと投げたらこちらをダイマックスさせましょう。
ダイジェットで素早さを上げて上から攻撃できるようになるのがとても強かったです。構築上、ドリュウズやアイアントの鋼技、ロトムの電気技で受動的に弱点保険を発動する機会が多かったのも最高でした。
火力面では弱点保険を発動せずに多くのトゲキッスを2発で沈めたり、耐久面ではドリュウズやロトムのダイマックス技をしっかり耐えることができたりと努力値調整が光る試合が多かったです。是非この配分を真似してみてください。
技についてですが、エアスラッシュ、マジカルシャインは言うまでもないですが、熱風はアーマーガアやナットレイなどへの炎打点として必要で、ダイマックスが終わった後もトゲキッス+カットロトムのような並びに対してこの指とまれを気にすることなく打てて楽に勝つこともあったので、火炎放射ではなく範囲技の熱風にするのがよいと思います。
ラスト1枠はダイウォールがこのポケモンにとってかなり重要なので補助技から選ぶのですが、その中でエルフーン+ウインディなどの袋叩きコンボやサマヨール+ドラパルトの影打ち+弱点保険などを阻止できるこの指とまれを選択しました。
結果的にそれらのパーティよりも、トリックルームを貼るパーティに対して余裕をもって立ち回れた点が大きく、正解だったと思います。
カポエラー@だっしゅつボタン
特性:いかく
実数値:157(252)-115-143(116)-x-148(140)-90 (わんぱく)
技:ねこだまし、インファイト、バレットパンチ、てだすけ
H-D:C189(252)ジュラルドンの命の珠ダイドラグーン(りゅうせいぐん)確定耐え
※性格しんちょうH252-B220-D36振りでも同値
クッション兼バレットパンチでトゲキッスの弱点保険を発動させる要員。後ろから投げて、威嚇+猫騙しで隣のポケモンの負担を緩和させることができます。
具体的には、相手にアイアントがいるときに威嚇を入れることで、こちらのダイマックストゲキッスがダイスチルを耐えて反撃に転じることができます。
威嚇と猫騙しは強いのですが、それ以外のところははっきり言って微妙なので、置物にならないようさっさと引っ込んでもらうために脱出ボタンを持たせました。似たような持ち物に脱出パックがありますが、その場合インファイトを打たないと引っ込められないことが多く微妙なので、脱出ボタンを推奨します。
バンギラス@ラムのみ
特性:すなおこし
実数値:207(252)-187(124)-143(4)-x-132(4)-106(124) (いじっぱり)
技:まもる、いわなだれ、かみくだく、ばかぢから
A:11n
S:同族や80族(トゲキッスなど)意識
リザードン対策として入れたが、数値の高さからいろいろな構築に出していけるとてもすごいポケモン。主にリザードン入りとトリパ相手に出しました。
持ち物のラムの実はバタフリーの眠り粉やサマヨール、ロトムの鬼火対策として持たせました。発動回数的にもそこそこ多く、悪くないチョイスだったと思います。他に持たせるなら火力を高める命の珠か。
配分はこれといっていいものが思いつかなかったので、ニンフィアやバンギラスといった60族、61族に負けず、また無振りに近いトゲキッス(80族)を抜くためにできるだけ素早さに振りました。ただこの配分が生きた試合というのは多くはなかったので、もっと最適な配分があったかもしれません。
カットロトム@オボンのみ
特性:ふゆう
実数値:157(252)-x-130(20)-154(116)-128(4)-121(116) (ひかえめ)
技:10まんボルト、リーフストーム、わるだくみ、サイドチェンジ
C:11n
S:味方のトゲキッス+1
足りない電気・草打点を一手に担う相性補完に優れたポケモン。ウォッシュロトムでも悪の波動を持てばトリトドンに打点を持つことができるが、その場合10万ボルト、ハイドロポンプ、あくのはどうとなり、残る技枠が1つしかありません。カットロトムであれば技枠を2つ残すことができます。その枠に、崩しとして強い悪巧みと誤魔化しの王者サイドチェンジを入れたが、これは大正解でした。ロトムがダイマックスエースとなる展開とサイドチェンジで隣をサポートする展開の両方ができたからです。
素早さは相手のトゲキッスやロトムに負けないように振りましたが、配分については考察の余地があるでしょう。S127(ダイジェット1回で最速インテレオン抜き)にするなど、もう少しSに振るべきだったと思います。
ミロカロス@からぶりほけん
特性:かちき
実数値:201(244)-x-132(164)-121(4)-148(20)-111(76) (ずぶとい)
技:だくりゅう、さいみんじゅつ、とぐろをまく、じこさいせい
B:11n
S:+2(空振り保険発動)でスカーフ準速95族(ヒヒダルマ,S147)抜き
眼鏡や珠ミロカロスなどのアタッカーも今大会では多かったですが、詰め性能が高く"1体"で勝てるのは催眠とぐろをまくミロカロスでしょう。
持ち物は素催眠を打ちやすくするための空振り保険。できるだけとぐろを巻くを使わずに催眠術を打ち、外してからとぐろを巻くを使っていくのが理想です。
電気タイプがいない+ダイサンダーが打たれないパーティには積極的に出しましょう。
自分が使われて不快だったので自分で使いました!!!
選出
vsドリュキッス、ロトムキッス等スタン
先発: 後発:,or
vsエルフーンジュラルドン
先発: 後発:
トゲキッスをダイマックスしてもうそなき+ダイスチルで落とされてしまうので、この場合はドリュウズをダイマックスさせます。ジュラルドンのダイマックスが切れた後にミロカロスを出してなんとかするイメージです。やや不利マッチとなってしまうのがこの構築の良くないところ。
vsリザエルフ、リザヤミラミ
先発: 後発:から2体
バンギラスをダイマックスさせます。ダイロックはリザードンがヨロギのみを持ってても倒せます。数的優位を生かして詰めていきましょう。
vsガチトリル
先発:,or 後発:,or
コータスがいないときはキッスロトムを出して悪巧みを積んでいきます。いない場合はバンギラスで雑に削りながらカポエラーとトゲキッスのサポートでトリルターンを枯らし、カットロトムかミロカロスで詰める感じです。
終わりに
ここまで読んで頂いてありがとうございました!
……といいたいところですが、実はこのパーティ、重大な欠陥がありました……
それは……
ドラパルト、お前どうすればええんや……??
なんと初手にドラパルトを出された時の解答がありませんでした!!(剣盾エアプか?)
バンギラスのダイアークで大きく削ることはできますが、無振りですら低乱数、耐久に振られていると割と余裕で耐えられ、さらに弱点保険が発動するというひどい状況になってしまいます。トゲキッスもダイジェット1回ではほとんどのドラパルトを抜くことができません。
実際の試合ではドラパルト選出するな!!と祈ったり、出された場合はカットロトムのサイドチェンジでひたすら誤魔化しました。ドラパルトの被選出率は高くなかったので、祈り得です。(選出された時の勝率はかなり低かったですが……)
みなさんもパーティを組むときは是非ドラパルトに気を付けましょう!!
自分はこれでドラパルトが大嫌いになったので、次のINCではドラパルトを使おうと思います!!!
レンタルパーティも公開しておくので、よければ使ってみてください!
それではまた!